|
|
 |
 |
 |
 |
 |
 |
| 鉄分の不足から貧血が起こることは古くから知られていましたが、鉄分を補っても治らない貧血がありました。ビタミンB12発見の歴史は、こうした貧血、悪性貧血の治療の研究から始まりました。 |
 |
| ▲ビタミンB12の結晶 |
 |
まず、アメリカ、ロチェスター大学で病理学を研究していたホイップル教授らが、「肝臓食による悪性貧血治療」の研究報告を1925年から行ったのが、その始まりです。研究報告は、イヌを貧血状態にしていろいろなエサを与えたところ、動物の肝臓(レバー)などの摂取が大きな効果を上げた、というものでした。
それを受けた、ハーバード大学のマイノットとマーフィーは、1927年、悪性貧血や低色素性貧血の患者に、肝臓(レバー)の食事を提供したところ治療効果を示したのでした。画期的な治療法の発見として評価され、1934年、ホイップル、マイノット、マーフィーの3人は、ノーベル生理学医学賞を受賞しました。
その後、肝臓の中の有効成分があれこれ調べられましたが、その本体は不明の状態が続きます。1941年、ホウレンソウから精製された物質が、肝臓の成分と同じようなはたらきをすることが突き止められました。それが、「葉酸」です。ところが、葉酸は悪性貧血には効果を示さないこともあり、「肝臓の中には、葉酸のほかにも貧血を抑えるものがあるはずだ」と、考えられるようになったのです。そして、ついに肝臓から結晶として取り出されたのが、「ビタミンB12」。1948年のことでした。
人工的な合成が達成されたのは、それから20年以上あと、1972年まで待たなければなりませんでした。 |
 |
|
 |
|